本郷界隈


2003年04月13日


本郷界隈
このところ山手線の外側に目を向けていましたので
たまには内側の世界も覗こうと言うことになりまして
本郷界隈を歩いてみることにしました。
幸い手元には都内のガイドブックのような本がありますので
これを参考に歩き回ってみようと言うことです。

僕たちにしては朝早く10時頃には後楽園の駅に着いていました。
丸ノ内線はここ数年で随分各駅舎をきれいにしまして
まるで新しい駅みたいです。(いわゆるリフォームってやつですね)
後楽園の駅も同様でホームなんかピカピカですね。
この後楽園の駅は
昨年何回か巨人戦を見に来たときに利用しましたが
それ以来この駅では降りませんでしたから
随分久しぶりと言うことになります。

子供が小さいときに
何回かここの後楽園ゆうえんちに来たことを思い出します。
駅の中に貼ってあるポスターを見ると
その後楽園ゆうえんちが名前を変えて
「東京ドームシティアトラクションズ」になるのだそうです。
新しいゆうえんちは入場が無料なのだそうです。
それぞれの遊具に乗るたびにお金がかかるシステムですね。
付き添いが無料でついて行けるのは嬉しいですね。

後楽園の駅を降りてまずは春日の駅に向かいます。
ガイドブック推奨のコースは春日の駅を起点にしているため
そこに行かなくてはならないわけですね。
行く途中文京シビックセンターのすぐ下を通りました。
いつ見ても威容を誇っていますね。

          通称ゴジラビルというやつですね。

春日の駅から階段のような坂を上りまして

              歩き始めていきなりの急坂
鐙坂と言うこれまた急な坂道を経て
菊坂下道という路地に出ます。
平行して菊坂という道があるようですが
下道の方が狭くて路地のようで風情がありますね。
途中いくつも横に入る路地もあります。

        昔、樋口一葉がこの辺りに住んでいたそうです。良いです

折り返すようにして菊坂をもどって終点近くに
「ゑちごや」という和菓子屋を見つけました。
見ると中に入ってお茶など飲めるようになっています。
街角の和菓子屋で休むのもしてみたかったので
おやつに入ってみることにしました。

客は僕たち二人と
僕らが入る直前に入った杖をついたご老人だけでした。
10人も入ればいっぱいになる狭い店です。
座るとすぐに初老の店主が熱いお茶を持ってきました。
柏餅にしようか迷ったのですが
おなかがいっぱいになるのを嫌って
店先で見た美味しそうなバニラアイスクリームと
抹茶アイスクリームを頼みました。

バニラアイスクリーム
このアイスクリームはカロリー控えめで
さくさくとしてまるでシャーベットのようでした。
かといって美味しくない訳じゃなくて
僕にはちょうどいいあっさり感でした。
ああいうアイスなんでしょうね。

斜め脇に座っていたご老体は
フルーツパフェを平皿に盛ったような
アイスクリームを嬉しそうに食べていました。
見たところご老体は
脳卒中のためわずかに片麻痺が残っているようです。
きっと基礎疾患に糖尿病か何かあって
家では甘いものは禁じられているのだと見ましたね。
だから彼は時々家人の目を盗んではこの店に来て
甘いものを楽しむ時を持っているのだと思います。
このあと彼は家に帰って
何食わぬ顔でお茶など飲んでいるんでしょうね。
なんだか自分の将来を見ているようです。

ゑちごやを出て胸突坂を上って行くと
鳳明館という旅館の前を通りました。
失礼ながら新しいとは言えない建物が
新しくないからこその風情を醸し出している日本古来の旅館であります。

見ると旅館の人とおぼしき人が沢山の海外旅行用のスーツケースを
玄関からほど近い門の前に並べています。
更に玄関の方をよく見ると何人もの白人の外国人が
玄関で靴を履いたりメモを見たりしています。

            鳳明館前
どうやら外人のツアーみたいなんですね。
僕はこの旅館から外国人が出てくるのは不思議な気がしましたが
それは僕の認識違いであって
外国の人には却ってこの旅館のような
日本風の旅館の方が好まれるのかもしれませんね。

更に少し歩くと
非常に年代物の木造3階建ての建物に出会いました。
これはすばらしかったです。
何なんだろうと思って近づいてみると「本郷館」の字が見えます。
それでこの建物が本郷館だと言うことは分かりましたが
それが何なのか分かりません。
でも建物の雰囲気からこれは大学の寮であろう、
それも近所に東京大学があることから考えても
これは東京大学の寮であろうという結論に達しました。
のちにガイドブックを見ていたら本郷館は
東大に通う留学生や地方の資産家の子息が利用した
高級下宿なのだそうです。

   思い切り老朽化しています。まだ使っているみたいでした。大丈夫か
その後本郷道路に出て後学のため
東大正門から東京大学構内に入ります。
正門から安田講堂に至る銀杏並木は素晴らしいものがありますね。
重々しさといいバランスと言い本当に素晴らしい風景でした。

    都心とは思えない広々感、静かさ、何より風景が絵になりますよね
構内を歩いてみると
どの建物も正しく明治の雰囲気をたたえていて
明治以来日本のエリートはここで育っていったのかと
感慨を深くしました。

それにしてもこのアカデミックな環境で
多感な青春時代を送ったら
ちょっとエリート意識を持ってしまうかもしれないと思いました。

安田講堂は近くでは初めて見ましたが
意外に小さい印象でした。

                  旧安田城
これがあの学生運動当時の
「安田講堂の攻防」の舞台だったところかと
なにやら不思議な感慨をいだきました。
テレビで都内の学生運動を見ていたことを思い出します。
自分は高校生だったでしょうか。

安田講堂の裏にはあの有名な三四郎池がありますね。
鬱蒼と生い茂る林の中の坂道を降りて行くと
池と言うより沼と言える池ですね。

        静かな三四郎池。虫が多かったです
奥の方のベンチにはカップルが静かに水面を眺めていました。
他には誰もいません。
日曜日、こんな静かなところで池を眺めているなんて
気が知れないですね。
僕らのようなフルムーン夫婦はいいんです。

僕は19歳の時に肺結核を患って約2年間にわたって
安田講堂裏手の東大病院に通院しています。
今回安田講堂の裏にまわったときに
遠く病院が見えて僕は結構懐かしかったです。
当時僕を外来で見てくれていたM医師は
現在「国立T病院」の院長をしていらっしゃいます。
やっぱり東大の医者は偉くなりますね。
2年ほど前にインターネットでM先生の消息を発見して
懐かしくて失礼を顧みず
30年ぶりの連絡となるメールを出してみました。
嬉しいことに時を置かずご丁寧なお返事をいただき
先生は僕の一風変わっている名字を覚えていて下さっていました。
昔の話です。

その後赤門から東大を出て今度はお茶の水方面に向かいました。

         旧加賀前田藩江戸屋敷正門ですね
時間は既にお昼ちかくて
僕たちはすこしおなかがすいてしまいました。
ガイドブックの記載を信じるならここまでで既に4q歩いています。
足も少し疲れてきました。
何処かで一休みしながら軽食を取りたい気分です。
それで歩きながらお昼どころを探すことにしました。

赤門の前の道路をまっすぐに歩くと順天堂大学のそばに出るのですね。
順天堂の前まで来れば御茶ノ水の駅はもうすぐ近くです。

      お茶の水より順天堂大学を望む
お茶の水駅付近は昔からの学生街ですので
喫茶店などの軽食を取るところはたくさんあります。
僕たちは喫茶店(エクセシオールカフェお茶の水店)で
サンドウィッチとコーヒーをとることにしました。
美味しかったです。

昼食のあと僕たちは御茶ノ水駅そばの画材屋さん(レモン画翆)に行って
モデル人形を一つ買いました。
いろいろなポーズをさせられる人形ですね。
ロボットみたいです。
絵を描く参考にしようと言うわけですね。

こういうの書くとき使うんですね
その後すぐ近くの丸善によって本を物色して
さらに足をのばして後楽園の駅まで戻っていったのです。
後楽園の駅に隣接する東京ドームに隣接して
東京ドームホテルというのが最近出来ましたよね。
この中もちょっとだけ覗いて行こうというわけですね。
ミーハーですね。

その後丸ノ内線の後楽園の駅に入ったのは
おおむね午後2時でしたので
朝この同じ改札を抜けてからまだ4時間しかたっていないのですね。
それにしては随分沢山のものを見て
長い距離を歩いたような気がします。
僕たちはもう身も心もすっかり疲れてしまいました。
もっと足腰を鍛えないと
来るべき海外旅行で存分に諸物を見聞き出来ませんね。
お金がないから海外旅行出来ないです。
でもしたい!そのうちきっと行くぞー!
そういうわけで足腰の鍛錬もかねて
これからも精力的に都内の探検をしたいとの
思いを強くしたのであります。
本郷界隈、
今回も楽しい散歩が出来ました。

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