箱根湯本、宮ノ下


2003年07月20日


箱根湯本、宮ノ下
箱根に行って来ました。
今回は箱根登山鉄道で宮ノ下まで行って
富士屋ホテルで昼食を楽しもうという計画です。

本当は彫刻の森美術館に寄ったり強羅駅周辺を散策したり
ケーブルカーとロープウェイを乗り継いで
芦ノ湖の方まで行きたかったのですが
このところの腰の痛みに配慮して大きく計画を縮小したのです。
ほとんど歩かない計画です。

今回は初めて乗るロマンスカーも旅行の大きな目玉であります。
新宿から出る小田急線のロマンスカーは
在来線の車両とは思えないくらいの遊び心満載の電車です。
小さな新幹線みたいですね。
先頭と後尾に展望車がある分は新幹線よりも楽しいですよね。

夏休みに入った最初の連休ということもあって
ロマンスカーは家族連れで混雑していました。
予約だってやっと取れたくらいです。
ホームでは展望車の写真を撮っている人なんかいます。
あんなもの写真にとってどうするつもりでしょうか。

                           その写真を撮っている人を撮っている自分は?
ロマンスカーの車中の快適さは聞きしにまさるものでした。
車内販売が都合で来なかったのは不満でしたが
シートの座り心地は素晴らしくて行く途中の半分は寝てしまったほどです。
終点の小田原に着いても降りたくなかったです。

そのあと普通電車で箱根湯本まで行き
そのまま箱根登山鉄道に乗り換えます。
箱根登山鉄道で宮ノ下まで行く計画ですね。

箱根登山鉄道は凄い鉄道でした。
どうすごいってあなた、凄いんです。
まず素人目に見てもかなりの急坂ですね。
それをなんだか頼りない感じの列車が2両編成で登って行くのです。
その上後ろの車両から前の車両を見ていると
二つの車両が大きくずれて走っているのが分かるんです。
    
窓から見える赤い車両が前の車両ですね
線路が大きく曲がっているのでこう見えるのですがこれは怖いです。
何故脱線しないのか不思議なくらいです。

更に途中でスイッチバックという裏技を使って登るんですね。
進行方向を変えながら転轍機を使ってジグザグに登ってしまうわけですね。
全くいろいろなことを考えるものですね。
それでも宮ノ下に着く頃にはすっかり慣れて
これが普通の電車のような気がしてくるのですから
人間て順応性高いですよね。

         宮ノ下駅は小さな駅でしたがあじさいの花が咲きこぼれるきれいな駅でした。
         この時期にあじさいとはさすがに箱根は涼しいのですね。

少し歩くと目指す富士屋ホテルに到着です。
富士屋ホテルは創業125周年だそうですから
日本でも指折りの古さですよね。
クラシックホテルの仲間たちのメンバーでもありますね。
以前にも触れましたがクラシックホテルの仲間たちは
北から日光の金谷ホテル、軽井沢の万平ホテル、
東京の東京ステーションホテル、横浜のホテルニューグランド、
箱根宮ノ下の富士屋ホテル、奈良の奈良ホテルの六ホテルですね。

                                   品格漂わせる富士屋ホテル玄関
富士屋ホテルはさすがに古いホテルでした。
思いっきり由緒正しい感じです。
明治に日本に来た外国人はこの建物を見て
日本を感じて帰ったのだと思います。
ここまでの和洋折衷の建物がもうほとんど残っていないだけに
この建物は貴重でありますね。
反面早く建て直した方がよいのでは、との思いも消えませんでした。
だいぶ傷んでいるようです。
ホテル内の従業員の皆さんの接客は完璧であったことを申し添えます。

宮ノ下の街を少し歩いてみましたが特に目を引くようなものもなく
結局再び登山鉄道の人となって箱根湯本まで戻りました。
箱根湯本の街は宮ノ下と比べてかなりの賑やかな街で
そりゃそうですよね、ロマンスカーの発着駅ですものね。

                                          賑やかな箱根湯本駅
レストランや土産物売り場がたくさんあります。
僕たちは喫茶店で一休みしたくて
駅から少し歩いた「ユトリロ」という
お洒落な名の喫茶店でコーヒーを飲みました。
店内には趣味の良い沢山の絵が飾ってありました。

そこから少し歩いて川を渡ると
箱根湯本の湯本富士屋ホテルがあることを発見しました。
試しに行って見ると宮ノ下の富士屋ホテルとは大きく違って
現代的な建物の日本風温泉ホテルなのでした。
よく泊まり客が浴衣でロビーを歩いているあのタイプの旅館ですね。
こういうのはちょっと勘弁して欲しい感じですね。
古い建物に西洋的風習、新しいピカピカの建物に純日本的風習、
この両極端は何なのでしょうね。

再び湯本の街に出て僕たちはまんじゅうのおみやげを買いました。
温泉町によくある薄皮まんじゅうのようなやつですね。
他に箱根特産の寄せ木細工の箱などを買いました。

帰りのロマンスカーは後部展望席が取れたので
風景がドンドン離れて行くのを目の当たりにする不思議な体験をしました。

       逆方向のスピード感があります
それでも乗車前に買ったいなり寿司を食べてビールを飲んだら
帰りのロマンスカーもまたすっかり寝入ってしまったのでした。

帰宅後息子たちにおみやげを渡すと
彼らは初めて僕たちが箱根に行っていたのだと言うことを知ったのでした。
気楽なものです。

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